工程完了時に指示する、「保留・再切断・修正・別ロットNo.に当てる」について説明します。
保留の概要
何らかの理由で、加工した製品を止めておきたい(次工程に進ませない)場合、「保留」を指示します。
以下の画面で発生する可能性があります。
画面パターン | 具体的な画面名 |
---|---|
製造パターンA | ・本社一次切断 ・外注切断 |
製造パターンC | ・切断(その他) ・サンダー ・開先 ・フライス ・ボール盤 ・マシニング ・その他 ・検査室 |
製造パターンD | ・外注 |
・製造パターンB、製造パターンE、検査画面では「保留」を指示することはありません。
保留の全体図

保留の詳細
①保留の発生
本社一次切断を実施しましたが、加工した製品を次工程に進めず、一旦作業を止めておくことにしました。このとき、「保留」を指示します。
保留を指示すると、「保留票」が印刷されます。

保留を指示するには、工程完了画面で「保留」ボタンを押します。

・工程完了画面で保留を指示するということは、その工程はすでに全量加工が終わっています。加工途中(加工機械に入っている状態)という状態は存在せず、この状態で止めておくこともできません。
・保留は受注の全量に対して行います。「16個中1個保留」といった状態はありません。
保留票の例

保留した受注については、特記に「保留」が追加されます。
ダッシュボード画面に表示されるようになり、「受注済一覧」「製造TOP」といった一覧画面では、背景色がオレンジ色になって表示されます。

②保留の再開
保留した受注について、工程を再開するには、保留票のQRコードを読み込みます。

保留票の読み込みは、以下の画面のいずれかで実施してください。
- 製造パターンA画面…工程完了画面
- 製造パターンC画面…各工程(「サンダー」「開先」など)のトップ画面
- 製造パターンD画面…「外注」画面の「返却待ち」タブ

読み込むと、工程完了画面に表示されるので、「完了」ボタンを押してください。
再切断の概要
「再切断」「修正」「別ロットNo.に当てる」の詳細については、以下のページを参照ください。
枝分かれと合流について
切断した部品が品質不良であった等の理由で、切断しなおす必要が出た場合、「再切断」を指示します。
新たに材料を消費するので、重い判断となります。
再切断の全体図
ここでは、「第1工程:レーザー 第2工程:検査」の受注で、第1工程で再切断が発生した場合を例に挙げます。

再切断を指示すると、枝分かれが発生し、新しい枝番が振られます。
枝分かれした分について、再度材料を用意し、切断を行います。
修正の概要
修正とは、ある受注の員数の一部(または全量)について、工程を追加することです。
例えば、「切断した結果、少し寸法をオーバーしていたので、サンダーで磨いて寸法を調整する」といった例が考えられます。このとき、「修正」を指示します。
修正の全体図
ここでは、「第1工程:レーザー 第2工程:検査」の受注で、第1工程の後に修正として「サンダー」を追加する場合を例に挙げます。

修正を指示すると、枝分かれが発生し、新しい枝番が振られます。
枝分かれした分について、追加した工程(サンダー)を実施します。
別ロットNo.に当てるの概要
購入・支給・預かり品等で、1つの注文に対して複数のロットを当てる場合があります。
複数のロットを当てる理由としては、1つのロットでは材料が足りなかった等が考えられます。このとき、「別ロットに当てる数」を入力します。
別ロットNo.に当てるの全体図
ここでは、「第1工程:購入品 第2工程:サンダー」の受注で、第1工程で別ロットNo.に当てる場合を例に挙げます。

購入・支給・預り品画面において材料引当を行おうとした時、ロットを分ける必要が発生しました。このとき、「別ロットNo.に当てる数」を入力します。

別ロットNo.に当てなかった分については材料引当ができました。この8個については次工程以降を実施できます。ただし、最終工程(サンダー)が完了したところで、別ロットNo.に当てた分の枝分かれ分が追い付くのを待ちます。
このとき、待合票が印刷され、別ロットNo.の材料引当を待ちます。

別ロットNo.に当てる分については、枝分かれが発生します。枝分かれ分の工程を、再度実施していきます。

1つの指示No.に属するすべての枝番について全工程が終わると、枝分かれした分が合流します。
現品票が印刷され、製造工程が完了します。

現品票が印刷されるタイミングは、「最後に処理した枝番の最終工程が完了したとき」です。
今回の例では、指示No.=「123-01」を先に実施しているので、指示No.=「123-02」の「サンダー」が完了したときに現品票が印刷されます。